臨床研究コーディネーター(CRC)が行っている係や委員会は何がある?

CRC

 

CRCは通常の業務以外にも係や委員会に参加しており、定期的に会議や活動を行っています。

活動している数も多く、実際に働くまではどのような係や委員会があるのか分からない部分もありますよね。

病院や企業によっても違いますが、CRCの仕事をする上で係や委員会の役割は重要になります。

今回は、臨床研究コーディネーター(CRC)が行なっている係や、参加している委員会についてご紹介します。

 

臨床研究コーディネーター(CRC)が行っている委員会は?

 

CRCは通常の業務以外にも係や委員会に参加をしたり、運営をしています。

業務をする上で、より仕事しやすい環境づくりや、情報共有のためにも重要と考えられています。

どんな係や委員会があるのかは、下記になります。

 

リスクマネージメント(RM)係

 

治験を行う上で、治験実施計画書(プロトコル)の手順やルールに沿っていない場合、逸脱として報告する義務があります。

ルールに沿って安全に治験を行うためにも、逸脱は発生させないように気を付けながら取り組む必要があります。

各試験で発生した逸脱やヒヤリハットを集計して、情報共有し、どうしたら逸脱が起きないか、対策を検討するのがRM係の主な業務です。

月に一度ミーティングを開催し、緊急の逸脱が発生した場合はその都度集まって事例検討をしています。

逸脱の事例を原因別や原因者など細かく分けて、再発防止に努めることが重要ですね。

 

教育係

 

治験に関わる資格取得のサポートや、新人の教育などに関する情報共有を行う係です。

新人向けの研修会の案内や、資格に関する勉強会、資格の更新に必要な学会などがあります。

その参加や受験に関する申し込みのアナウンスや、締め切りが近い場合は周知も行っています。

治験には多くの学会や研修会などが行われており、自分では把握しきれない場合もある為、定期的に情報共有するこが大切です。

 

IT推進係

 

電子カルテの更新や電子システムの変更など、情報共有を行うための係です。

電子上で行う以上、使い方が変更する際は新たに覚える必要があります。

システムの不備や疑問点など、情報管理課と共有して橋渡しを行う役割があります。

治験では電子カルテ以外にも各自のパソコンで入力作業やメールのやり取りを行う為、日々の情報共有が大切です。

システムが大きく変わる際は、全体会議でアナウンスしたり、使い方をレクチャーする時間などを設けています。

 

業務係

 

日々の治験の業務は、全てマニュアル化されています。

業務を行う上で手順を確認したり、新人の教育などにも役立ちます。

その業務手順マニュアルを見直したり、定期的に改訂するのが業務係の仕事です。

業務が日々更新したり、仕事内容も細分化されているため、使いやすいように工夫する必要があります。

 

参加している委員会はある?

 

CRCは係以外にも、外部の委員会にも定期的に参加しています。

業務を行う上で重要な内容などは、各部署で持ち帰り情報共有することもあります。

他職種が関わることが多い為、勉強になることも多く、横のつながりも増えていきます。

まずは自分が気になった委員会に参加してみるのも良いですね。

 

医療安全管理委員会

 

その名の通り、医療行為を安全に実施するための委員会です。

定期的に全員が参加可能な事例発表や検討会を実施しており、参加が出来なかった場合にもweb上で配信を確認することができます。

全職種が対象となる為、幅広い分野での情報共有が可能となります。

例えば針刺し事故が起きた時の事例検討や、手洗いの正しい方法の確認など、感染対策の情報共有があります。

 

治験倫理審査委員会(IRB)

 

IRBとは、医学・科学の専門家および非専門家によって構成される独立の委員会です。

治験実施計画書(プロトコル)やIC文書など治験に必要な資料の審査や承認を行い、患者さんの人権や安全および福祉の保護を保証する責務があります。

科学的根拠のないプロトコルや、信頼性の低いデータは非倫理的とされ、実施されることはありません。

それらをIRBで審議し、承認された治験のみ、実施することが可能となります。

CRCは、担当している治験が審議にかかる際、委員会に同席し、そこで委員からの質問を責任医師(PI)と回答します。

 

まとめ

 

CRCが行っている係や委員会は、意外に多く、業務をする上で重要な役割をしています。

RM係では、逸脱の検討を行い原因を探ることで、再発防止に効果が期待できます。

教育係では、学会や研修会などの情報を共有することで学習意欲を高め、資格の取得などにもつながります。

他にも業務係ではマニュアルの改訂や業務の見直しを行うことで、業務が円滑に進むよう工夫がされ、仕事のしやすい環境づくりに貢献しています。

こうした活動を知ることで、仕事の幅も広がり、これからの仕事のモチベーションにもつながります。

さらに外部の委員会に出席することで、多職種との交流が広がり、横のつながりを築くことが出来ます。

こうしたところから得る知識を、仕事にも活かしていけると良いですね。



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